【土地探しの極意3】ー 創 で、次の3つを手に入れました。
1.簡単な「家づくりノート」
2.最後まで二人三脚していける「建築パートナー」
3.土地に使える資金を算出した「資金計画表」
今、土地代金に使える金額は明確です。
土地条件や建物仕様で、きっといろんな妥協を強いられたことと思います。お疲れさまでした!
そこが住まい造りの最大の難関でした。
上限として立ちはだかる絶対的な「自分たちの資金枠」と
いろいろ知って膨らむばかりの「自分たちの要望」との折り合いをつける戦いでした。
パートナーとの激しい言い争いもあったかもしれません。
安心してください。
ここまでたどり着いている方々は、土地探しの、先の見えない旅が八割終わっています。
土地への考え方はクリアになりましでしょうか?
不動産パートナーが良きアドバイスをくれてると良いのですが。
建物サイズや設備仕様、断熱性能などについて妥協点にたどり着きましたでしょうか?
どうしてもはずせないこと、妥協してもよいこと、の選別作業を、住宅建築パートナーがちゃんと二人三脚の伴走をして進めてこられましたか?
呪文V1と覚悟を胸に秘め、
呪文V2➡物件情報➡現地確認➡呪文V3
を繰り返し、
➡建物の基本プラン修正➡資金計画の再確認
を繰り返し、
土地探し最短の道のサイクルがグルグルグル大回転!
そして、ついに、出会うのです!
【土地探しの極意4】ー 決 では、
<土地を買う決断>の秘密をお伝えします。
【土地探しの極意4】ー 決
■「購入の決断」・・[直感]は見抜いています。
不動産パートナーから新鮮な情報が届くたび、さっと見に行き、感想と判断結果を必ず担当者に伝え、1か月も過ぎないある日、
「ん!ここ、いいんじゃない?」とご夫婦が思わず顔を見合わせる土地と出会います。
そういうときは即決できる場合が多いです。即、次のステージへお進みください。
「いろいろ調べてからじゃないと心配・・・」と思われるかもしれませんが、物件調査はできています。
ご不安な方は、次のように不動産パートナーに質問して、誠実な回答をもらってください。
『この物件買いたいと思います。
この物件の重要事項説明事項で、何か注意すべき項目がありますか?
売主さんへのヒアリングで、何か気にすべき点がありましたか?』
重要事項説明で、建築に影響する法令で制限がある場合、多くの不動産担当者は「建築の担当者さんに確認してください。」といいます。
そういう内容があるなら、重要事項説明書を住宅建築パートナーへ送ってもらいましょう。
あるいは、建築担当パートナーに調査に出向いてもらいましょう。
すぐにその土地にお気に入りプランを再配置して見積もり、資金計画の作成が必要です。
建物設計に影響する部分はかなり重要です。
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「とてもいいな」と思えるけど、上記のように不安なく「決めた!」と即決できない・・・そのときどうしましょ?
ということについて、
普通の不動産担当者、建築担当者ならけっして言わない
ようなことをこれからお話しいたします。
1 周辺状況は自然とインプットされ、直感は選んでいます。
2 <子育て>センサーで「土地」と対話。
3 「運命の土地」と言うようになった経験のお話。
4 最終決断前にナイショのお話。
1 周辺情報は自然とインプットされ、直感は選んでいる。
見に行かれる(案内される)途中、周辺の状況は刻々とインプットされます。
物件の前に立った時、必要な視覚情報は90%以上手に入れています。
そして、おそらく、内心の答えは出ています。
A.「これいいんじゃない?・・・でも買ってもいいのかなぁ」
B.「悪くないけど・・・なんか普通で惹かれるところがないけどなぁ」
ご夫婦でご覧になって「わっ! これ、いいんじゃない?」という会話がなされるのは素晴らしい出会いです。
でも、お二人とも、不動産については、(おそらく)今までの人生経験で自然に脳内に取り込まれてきた「感覚・判断力」にすぎませんよね?
まして、更地になってなくて、まだ古家があるとか、売主さんが居住中であるとかですと雑音情報が多くて、心の直感の声を聴きとりにくいものです。
では、何を基準にして決断したらよいのか?
2 <子育て>センサーで「土地」と対話。
私がお勧めするのは、土地のいろんな調査事項の内容ではなく、こんなやり方です。
そこが更地なら、まず、土地の対角線上をたどって土地の中心付近に立ちます。
それは、「女性」のほうが適しています。
静かに目を閉じて60秒くらい(長いですよ)、こころをカラッポにして、土地の中心に立って
<ナニカ カンジルナラ オシエテネ>
つまり、
自分の全身を超高感度受信機、人智を超えたものへのアンテナ
にしてしまいます。もし、ぼんやりと考えるなら
<ここで【子育て】しても大丈夫か?>
つまり、常に天敵に狙われやすい弱いケダモノの感覚になって、
<ここで【巣】をつくって子を守れるか?>
という動物本能センサーの感度をマックスに上げてください。
ダメな土地なら、必ず、イヤな感じ(寒気がするような感覚に近い)を受けます。
この能力は<女性>にはまだ残っている原始的な力だと私は信じています。
しかしながら、現地で「嫌な感じ」を感じ取れるような物件なら、見に行く途中でその前兆があるものです。
「なんか、乗り気しないし、見なくていいんじゃない?もう帰ろ」
って奥様が眉間にしわ寄せて仰ったら、素直に従っても正解です。
しかし、実は、センサーの答えは・・・「何も感じないよ~」というのが99%の物件です。
つまり、「暮らしてもよい土地」というハードルはほとんどの物件でクリアできているのです。そこに追加の選択条件をいくつ付け加えるか、で「土地の見つからなさ度」が高くなっているだけなんです。
3 「運命の土地」と言うようになった経験のお話。
理想的な出会いは、ご夫婦がともに「これ、いいんじゃない?!」と顔見合わせる物件です。
さらに「運命的な出会い」の土地なら、こんなこともありました。
過去30年以上の土地のご案内中の経験で、奥様から全く同じ内容のお話を伺いました。しかも、別の2組のお客様の奥様から。
お二人はこうおっしゃったのです。
この土地を見た瞬間、ここに建つ家の姿と、そこで楽しそうに暮らしている家族の姿が、ぱぁ~っと見えたんです!
この1回限りではない経験以来、
土地を判断するのに女性の直感力はとてもとても大切
な要素だと考えるようになりました。
迷いなく選択できる確信、というのはうらやましい限りです。
そういう直感が私にはないだろう、と思ってますので、現地でぐるぐるぐるぐる、歩き回っているのです。
土地選択の際、いろんなチェック項目が大切と言われています。
それらを全部チェックして点数のよい物件が「良い土地」でしょうか?
気に入った物件なら、マイナスに思えるチェック項目をプラスに考えられるのが人間です。
そういう風に考えられるほど気に入った物件との幸せな出会いがありますよう心より願っております。
4 最終決断前にナイショのお話。
私が物件を見に行った時、どんな行動をとっていたか、ご参考までにご説明いたします。
売地情報から、「これはお客様に紹介できそうな土地かも?」と思えた物件を見に行きます。
気持ちは「期待をしないで」サラッとした白紙の気持ちで、ちょっと周辺環境への感度を上げておく、というところです。
なぜ期待しないのかといいますと、期待外れが多いから(笑)という理由も少しはありますが、新鮮な気持ちで「土地」と出会ったときの「感動」を意識化したいからです。
それを「お客様」に伝えたいからです。
現地で見聞きし、感じとり、チェックする
売地物件の印象は、以下のような内容が無意識含め積み重なり、
「良し悪し」判断の振り子が触れていきます。
1.たどり着くまでの周囲の、近隣の様子・・・これは「気づいた感覚」のままで言葉にしないで無意識部分に蓄積されますが、大きい要素です。
つまり「街並み」という言葉に象徴される部分です。
2.道路の狭さ・広さの感覚。道路の「きれいさ」「汚さ」。
3.土地の間口x奥行からの印象。
4.隣地状況。向こう3軒両となり、の家の様子。東隣地。南隣地。西隣地。北隣地。南東方向隣地の家。南西方向隣地の家。
5.太陽が昇る東方向(夏~春分秋分~冬至)からの朝の日照がこの敷地の家にどのように差し込むのか差し込まないのか?
太陽が東の空から、南東の空へ昇り、真昼に真南に来るまでの日照の様子。
この時間帯の朝の光がもっとも<生活>に影響があって重要です。
6.日本列島の夏の南東からの心地よい季節風を敷地と家に取り込めるのか?
南東の土地と空の空き具合が気になります。
西側、北側は、夏の日没前の西日が避けられるなら良いですし、冬の北西~西の季節風をブロックしてくれる家があると良い感じです。
7.ただ、こういうのは、もう昔の日本の家の設計思想かもしれません。「風」や「光」を建物設計で重視するのは。
今は、窓もどんどん小さく、デザイン優先のものになってますし、外に布団や洗濯物干さないからバルコニーなし、の方々もどんどん増えてきてます。
そのうえで、
8.歩測で土地間口のチェックをします。
(普通に歩いて自分の歩幅が何センチか、知っておきましょう)
9.道路幅員をメジャー当てて測ります。
10.上下水道の本管状況、道路面のマンホールや止水栓などチェックしながら確認します。
11.上下水道の引込状況、道路側溝の姿、隣地との高低差、etc
12.玄関位置を考え始めて、駐車場配置を考え、、リビングが想定される位置で東~南~西方向を見渡し、朝食時、差し込む光をこちらから採りこみ、、、、などと考えているころには、まったくこの物件を「OK」と判断しているわけです。
ですので、ココロが「OK」と判断を下さぬよう(下してしまうと、見失うものもある・・というプロとしての警戒心からですが)「何かを見落としてないか? 感じ落としていないか?」・・・という姿勢をずっと継続します。
水の気配、風の方向、生活音、あらゆるものを感じ取る
その時私は、その土地の(更地で近くに売主様がお住まいではない場合ですが)境界周辺に沿って、ぐるぐるぐるぐる、ぐるぐるぐるぐると歩き回ります。
左脳が発達しすぎたヒト科生物を離れて、原始、水のにおいをかぎ取ることができ、風から周辺の異変を感じ取れたケダモノ感覚のかけらが残っていることを信じて・・・ひたすらぐるぐるぐる歩き回ります。
土地の感触
敷地を吹き抜ける風
敷地に差す周辺の家の影
近隣から伝わってくる波動
生活音
近くの道路からの車の通行音
遠くの鉄道線路から響く電車の音、踏切の音
通り過ぎる近隣の方々の雰囲気
学校帰りの子供たちの様子
お隣の家の外観
干されている洗濯物
放置されている三輪車や自転車
ゴミが捨てられないままで、敷地内に無雑作に放置されている姿、・・・
といったものへのセンサーめぐらして怪しまれない姿で歩いてます。
(でも、時には怪しまれて隣の2階の窓が開き、「不動産屋さーん、この土地売れたかねー?」というおばあちゃんの声が響き渡ります・・・)
わんわんわんわん激しく吠えている犬がいますと、しつけの悪い「飼い主」を想像します。2匹くらいが吠え比べを始めると・・・心のチェックシートにちょっと三角マーク。
ご近所さんの庭に花をつける木々が多かったり、玄関前などに花の鉢やプランターを置いている家が多いとプラス評価が高くなります。ホッとします。
周辺のお宅が、どれだけ「近隣への配慮」をしているか、というのが高いポイントです。今まで賃貸住宅ではまったく意識されていないと思いますが。
なぜなら、一戸建ての場合、その地域でのつながり、というのは、家族の生活全般に大きく影響を及ぼすものです。
目に見えない部分での「地域コミュニティ」が
どれくらいの「民度」の高さで維持されているのか、
あるいは形成されていないのか、
あるいは崩壊しつつあるのか、
若い土地探しさんには全くどうでもよい面倒なことに思えるかもしれませんが、とっても重要なことです。
以上、土地購入の最終決断前のお話でした。
向こう三軒両隣 いつ会うのか?
ちょっと露骨に言いますと、近隣住民の方々=これからの向こう3軒両となりの方々の人柄や生活レベル、生活スタイルは、売地物件そのものではないですが、
その土地でのこれからの暮らしに大変影響を与える見逃せない要素です。
土地売買契約での重要事項説明では、そんなことに触れることはありません。(「告知事項」には該当しませんからね。)
気に入った土地と出会えたら、向こう三軒両となりは即ピンポーンしてください。
玄関空間だけでも分かることがあります。
ご家族の中のお一人と顔を合わすだけでも分かることがあります。
何を話すんですか?
ただし、お住まい中のまま売り出している方の場合、近所に内密にされている方もおられます。
不動産会社にはその点を必ず確認しておきましょう。
「隣の売地を見に来たんですけど・・
ご近所の方は普段のお買い物はどこへ行かれてるんですか?
小児科、内科、歯科・・近くに良いお医者さんありますか?
保育園、幼稚園、小学校はどちら? 評判は?
自治会は? 回覧板なんかあるんですか?
役員担当は順番ですか?
側溝の掃除したり、神社の掃除したり、とかありますか?
新築時、地鎮祭のあとに挨拶に出かけて初めて近隣の方と知り合う、というのは絶対避けたいところです。それまで現地へ出かけない、ということはないでしょうから、住宅着工前に近所の方々とは顔見知りになられることでしょう。
土地決済まえに最初の挨拶に出かけ、土地決済引渡し終われば出会いに行きましょう。
「あいさつ回り」というと古臭い面倒なこと、という印象ですが、<出会いに行く>ということですので間違わないでください。
もちろん、お隣の方は、もっともっと激しく
「隣にどんな家族が引っ越してくるのかなぁ・・」
と心配しておられます。
お話が弾むと、きっと
「ああ、いい方が引っ越してこられて安心しましたぁ」
って満面の笑みで言われますよ。
ホントダヨ。